東京都手をつなぐ育成会 60周年記念誌

育成会 60周年記念誌


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5地域法人協議会地域法人協議会ご挨拶社会福祉法人東京都手をつなぐ育成会地域法人協議会運営委員長長尾英治先人達の思いを噛み締めて、未来へ!社会福祉法人東京都手をつなぐ育成会地域法人協議会参与松﨑伸一社会福祉法人東京都手をつなぐ育成会が創立60周年を迎えられたことを心からお慶び申し上げます。東京都手をつなぐ育成会60周年、心よりお慶び申しあげます。地域法人協議会(以下、協議会)として、東京都手をつなぐ育成会(以下、東京都育成会)の公益事業に位置付けられておりますが、元々は、都内区市町村の親の会支部が発足しました小規模作業所が原点となり、親の会活動が地域での障害福祉の制度を作り上げ、多くの社会参加の場の設置が進みました。福祉制度の変革により、それぞれが法人格を取得し、現在でも地域に根差した事業を展開しており、東京都育成会の60年の歴史の深さを感じております。現在の制度では障害者福祉は区市町村の役割が大きくなっておりますが、それを取りまとめる東京都の役割も重要になっており、現場の実情を伝える機会があるのも東京都育成会の大きな力だと思っております。この協議会も、これから重要になるのが専門部会の進め方となり、制度が進む中で東京都ならではの課題として、人材不足や物価上昇等、山積みだと感じております。その様な現状を訴えていく為にも、親の会が設立した事業所として、活躍の場を維持するために事業所が率先して伝えていく必要があります。これからも、協議会加盟法人の皆様と連携しながら情報交換や研修を通しての人材育成等、切磋琢磨しながら東京都育成会と共に、少しでも障害者福祉の向上に努めていければと思っております。共に進んでいきましょう。最後に東京都育成会に関係している皆様のご健康と事業のご発展を祈願しております。多くの諸先輩によって積み重ねられてきた東京都手をつなぐ育成会(以下、東京都育成会)の歴史ですが、その道程には幾多の困難な課題があったことだろうと思います。私が関わることが出来たのは、その後半の極一部分ですが、多くの諸先輩と一緒に歩めたことは、心に勲章として輝いています。かつて「民営授産」と呼ばれた小規模作業所が、東京都育成会の活動の真ん中にあった時代がありました。歴史を紐解けば、1966(昭和41)年無認可作業所5か所に初めて東京都から補助金が交付されました。1972(昭和47)年には当時の親の会作業所が6か所集まり、初めて「民営授産」の連絡会が開始されています。1975(昭和50)年頃には毎月の主任会(施設長会)も開かれるようになり、その後箱根での一泊研修も始まりました。作業所、東京都育成会施設、親の会が皆結集し、最盛時には400人を超える参加者で熱心な研修と交流が行われたものです。残念ながら新型コロナ感染拡大で2019(令和元)年の第41回で止まっていますが、復活が望まれるところです。話は戻りますが、その後作業所は増え、2002(平成14)年には最多111か所が東京都育成会の下に結集していました。ほとんどが利用者20人未満の小さな作業所で、地域の親の会活動の中心にありました。私自身がここに至っているのも、三鷹市の親の会の下で1991(平成3)年に作業所を始めたことからです。086


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