東京都手をつなぐ育成会 60周年記念誌

育成会 60周年記念誌


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1親の会各支部のこの10年活動報告文京区手をつなぐ親の会会長佐藤澄子「育成会」の都への要請対話集会に、エネルギーにあふれた会員の参加は、行政を動かす原動力になっていると思います。文京区では、2015年(平成27年)に文京総合福祉センター(以下、福祉センター)が開設されました。昨今、障害者と保護者の高齢化の問題は、深刻で避けて通れない課題です。福祉センターは、入所施設・緊急一時施設・生活介護施設(通所)・障害者基幹相談支援センター・区民が使用できる施設等、併設されています。福祉センターの建設にあたり、保護者のたっての要望で、入所していつでも会いに行けるとの理由から、建設の為の協議会で、選任された委員方々の熱心な討議で、区を動かし区内の建設に至りました。(社福)文京槐(えんじゅ)の会が、通所施設とグループホーム建設にあたり、周囲の猛反対にあいましたが、育成会各支部会員の皆さんの署名、7823筆のご協力により、2015年(平成27年)4月に開所出来ました。有り難うございました。グループホームは、身体障害者・知的障害者各5名が入所しています。現在、文京区内には、通所施設:7か所、グループホーム:5か所があります。親亡き後の心配はつきません。会員一人一人の力が集まれば、大きな力になり区・都・国を動かします。福祉の向上と障害者(児)の幸せの為にこれからも努めたいと思います。活動報告台東区手をつなぐ親の会会長蓼沼康夫私共の「台東区手をつなぐ親の会」は、昭和29年に初代会長の山本平八郎氏を中心に準備会を発足して30年に結成しました。障害がある子供には就学猶予があった時代に始まって、設立67年になりました。何とか人並みの生活と成長を願って子供たちの将来につなごうと結成した」と、先輩の添田氏や今は亡き役員の皆さんから聞いております。親の会活動の中で、障害のあるものが地域で安心して暮らしていけることを望んで、作業所の開設や生活寮の開設を行って、平成6年には作業所4か所、生活寮3か所を運営するに至りました。この後に、区内に社会福祉法人「台東つばさ福祉会」が平成6年に設立して、生活寮(グループホーム)は、順次そちらに移管していきました。平成11年には、初代会長山本平八郎氏が亡くなり、添田氏が二代目の会長となりました。世の中は、社会福祉基礎構造改革が始まり、平成17年には、障害者自立支援法が成立しました。法内化に伴い平成19年には、「特定非営利活動法人つなぐ台東」を設立して、事業体と活動体を別にすることとなり、作業所4か所は、親の会の運営から離れることになりました。組織としては、別とはなりましたが、協力をして共存してきた15年だったと思っております。この間、平成28年には添田氏が亡くなり、その前年の27年には私が三代目の会長となりました。活動体としての親の会は、変わることなく、「障害のある子供たち・人たちがこの地域で安心して暮らしていけるように」を望んで、活動を続けてきました。ただ、この10年で変わってきたことは、親の高齢化と学齢の保護者が入会をしてこない等のことによる会員の減少です。また、この2年は、新型コロナウイルスの影響下で、活動できない状態が続き、総会も書面で実施をすることが3回続きました。そのような中、昨年度の「成人を祝う会」を開催できたことが、明るい話題で喜ばしいことでした。今後も、障害のある人の権利や安全のために、親の会活動を続けていくことを改めて心したものです。020会長蓼沼康夫成人を祝う会


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