東京都手をつなぐ育成会 60周年記念誌

育成会 60周年記念誌


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活動報告八王子市手をつなぐ親の会会長市川みどり昭和38年に親の会を発足。7事業所を開設し運営してきましたが、法改正に伴い、平成24年に社会福祉法人格を取得「社会福祉法人八王子いちょうの会」として、法人が事業所運営を担うことになりました。それからは、年間を通じて、①毎月の定例会開催②会報「親の会ニュース」の発行③講師を招き、会員以外の方々の参加も募り、年度ごとに顕在する課題に沿い、勉強会、講演会、見学会等の実施④会員の親睦を図る食事会、親子日帰りバスハイク、親子参加の新年会の実施⑤法人主催の地域交流会「すずかぜ祭り」への参加等、活動を続けてきました。新型コロナウイルス感染拡大により、令和2年度、3年度は書面表決での総会開催など、対面での会合は少なくなりましたが、会報発行等で情報を発信したり、アンケートにより会員の声を吸い上げたり、市に対して要望書を提出したりと活動を実施しています。法人設立から10年。「事業所運営」という肩の荷を降ろした脱力感が生じ、会員の高齢化も伴い、会を継続していくのはなかなかの坂道です。ただ会員の中には、60年間手をつなぎ、築きあげてきた会を守らなければならないといった思いは強くあります。また、八王子支部として東京都育成会とのつながりがあり、その情報に支えられ、様々な課題に取り組んでいくエネルギー源にもなっています。今、会の維持、継続することの大変さ、そして大切さを実感しています。これからも会発足時の基本理念を守り、会員の親睦を深め、活動を地道に続けていければと思っています。2017年9月親子日帰りバスハイク河口湖町ハーブレストラン2018年8月親子日帰りバスハイク箱根ノ湖遊覧活動報告立川市手をつなぐ親の会会長水野夏美この10年を振り返ると、今の私たちは、多くの先輩方が福祉向上のためにたゆまぬ努力を積み重ねられた堅固な土台の上で活動出来ていることを改めて実感し、諸先輩方や関係者の皆さまに敬意と感謝を表します。平成23年に立川市内で母子の孤立死がありました。お母様が自宅で急逝され、同居する知的障害のある子どもが餓死するという痛ましい出来事でした。当時、私たちもとても心を痛め、「二度とこのようなことが起きてはならない、地域で孤立する人を防ごう、周りにたくさんの仲間がいることを知ってもらおう」と『一人じゃないよ』というタイトルをつけてパンフレットをリニューアルし配布しました。またホームページも開設しネット環境からもアクセスできるようにしたことで地域を越えて活動を知っていただきました。後にSNSも連動、更に情報発信ができています。子どもたちの障害特性や生きづらさを一般の方々に知ってもらい、その先には優しい思いやりのある地域社会に変わってほしい願いを込めて、「立川キャラバン隊ひこうき雲」を立ち上げ、平成27年に旗揚げ公演を開催しました。小学校での公演や一般の方々への啓発活動を続けています。障害基礎年金の重度障害者の有期認定について声を発したことを都育成会、全育連で問題を精査、国への要望にご尽力をいただき、一部改善が見られています。全国組織であることの心強さを実感できた瞬間でした。課題は山積みですが、子どもたちの幸せな将来を目指し、立川支部の会員、育成会の皆さまとともにこれからも活動に邁進したいと思います。キャラバン隊活動小学校公演未就学児の保護者と就学についてのおしゃべり会029


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