東京都手をつなぐ育成会 60周年記念誌

育成会 60周年記念誌


>> P.34

1親の会各支部のこの10年活動報告狛江市手をつなぐ親の会会長森井道子平成21年に「事業体(福祉作業所)」を手放し「運動体」として再出発、平成26年に設立50周年を迎えました。「知的障害児者の地域での当たり前の暮らしの実現」を目指し、「理解」「権利擁護」「安心安全」「多様化する教育問題」を変わらないテーマとして活動を続けています。諸団体と「災害時の施策について意見交換」を行い、本人活動「うきうきサッカー教室」「身だしなみ教室」も実施。毎年開催の行政・地域の方々との「地域交流会」では、平成28年、活動記念誌『五十年の歩み』を配布、平成29年には、選挙行動を促進するためのDVD「投票に行こう!」の発表を行いました。これは、全育連の平成28年度助成事業の活用で、官民一体・オール狛江で「意思のない人はいない」を理念に掲げ、知的障害者に閉ざされていた選挙投票活動への参加推進を図ったもので、平成30年の総務大臣賞と明るい選挙推進協会優秀活動賞のW受賞となりました。見学会や講演会も実施した中、又村あおい氏(現・全育連常務理事兼事務局長)の連続講演会「スーパー又村塾」平成22年〜令和元年)は、行政・地域の方々と福祉制度の課題を共有し、障害児者が地域で当たり前に生きること」の実現を図る貴重な機会となりました。一方で、津久井やまゆり園事件に見る弱者への攻撃、頻発する災害、そして、予想もしなかったコロナ禍、世界各地に頻発する争いがあり、どうやって障害のある我が子を守り生きていけばよいのかと不安な思いにかられます。しかし、『五十年の歩み』にも刻んだ「どんな時代でも子供たちには幸せであってほしい」という親の願いを基盤に、まず弛まず屈せず、過去から引き継ぎ、現在を生き、未来へ進み続けなければと改めて固く心に思います。活動報告清瀬市手をつなぐ親の会コロナ禍が続く中で、子どもの作業所通所を優先するとともに、高齢の会員がいることを踏まえ、会員の集まりができないまま2年間が過ぎてしまいました。10年前を振り返ってみると、親の会運営の小規模作業所からNPO法人運営への移行の時期と重なります。事業体と運動体の役割分担がはっきりしたことで、親の会の活動を積極的に始める転機となりました。移行前の2年間、市内小・中学校の特別支援学級設置校を定期的に訪問していたことが幸いし、東京都育成会が作成した「支援ノート」を、市内小・中学校の特別支援学級保護者全員へ親の会紹介とともに配付することができました。その後は毎年、小学校特別支援学級入学・転入保護者への配付を継続しています。在庫が少なくなり来年度からは別のノート配付を考えております。また平成23年より、親の会主催で市障害福祉課との「懇談会」も始めました。市内の事業所利用保護者・特別支援学級保護者の皆様にも、ご案内しております。この活動も令和元年度に主催した、渡部伸氏を講師にお招きした「学習会」で、活動が止まっております。令和2・3年度は、会長として学校訪問や知的障害者相談員の活動は継続しております。清瀬市HPなどから検索されて、ご相談の電話をいただくこともあり、障害福祉課に繋いだり子育て支援を紹介したりする場合もあります。この10年で、会員の増減はほとんど無い状況です。作業所利用の保護者が親の会会員としての成り立ちのまま、外部の会員勧誘は難しいです。学齢期の保護者との関わりはあるものの、加入して役員などを担うことは敬遠されます。今後も小さい親の会でできることを、無理なく楽しく続くことを願います。034又村あおい氏の講演を冊子化2013年5月「うきうきサッカー教室」行政、地域、企業を巻き込んで!2017年2月地域交流会「投票に行こう!」DVDお披露目会長菊間英子出典:清瀬市男女共同参画センターきよせ女性広報「MS.スクエア」2021年10月発行(99号)4頁


<< | < | > | >>